【租税】

新しい日本・ドイツ租税協定の発効について


 9月28日、日本政府はドイツ政府に対し、「所得に対する租税及びある種の他の租税に関する二重課税の除去並びに脱税及び租税回避の防止のための日本国とドイツ連邦共和国との間の協定」の効力発生のために必要な国内手続が完了したことを確認する通告を行いました。これにより、当該協定は、本年10月28日に発効します。

■日本・ドイツ租税協定の概要
本協定は、1967年に発効(1980年及び1984年に一部改正が発効)した現行協定を全面的に改正するものであり、具体的には、事業利得条項の改正、投資所得に対する源泉地国免税の対象の拡大のほか、協定の濫用防止規定、仲裁手続規定及び徴収共助規定の導入並びに租税に関する情報交換の規定の拡充が行われました。これらにより、二重課税を回避し、国際的な脱税及び租税回避行為を防止しつつ、両国の投資・経済交流を一層促進することが期待されます。

1.事業利得に対する課税に関する新たな規定の導入
外国法人・非居住者の支店等(恒久的施設)に帰属する事業利得に対する課税について、本支店間の内部取引に関して独立企業原則をより厳格に適用し、本支店間の内部取引を網羅的に認識して恒久的施設に帰属する利得を計算する規定に改正されました。

2.投資所得に対する源泉地国課税の減免
投資所得(配当、利子及び使用料)に関しては、下表のとおり、源泉地国における課税が更に軽減又は免除されます。
(1)わが国については、
ア.課税年度に基づいて課される租税については、平成29年1月1日以後に開始する各課税年度の租税
イ.課税年度に基づかないで課される租税については、平成29年1月1日以後に課される租税

(2)ドイツ連邦共和国については、
ア.源泉徴収される租税については、平成29年1月1日以後に支払われる租税の額
イ.その他の租税については、平成29年1月1日以後に開始する各期間について課される租税


3.協定上の特典の濫用を防止する規定の導入
協定上の特典の濫用を防止する観点から、一定の要件を満たす適格者等である居住者に限定して協定上の特典を認める規定を導入。

4.税務当局間の相互協議に関する仲裁手続の導入
本協定の適用に係る紛争の円滑な解決を図る観点から、相互協議手続に係る仲裁手続(両締約国の権限のある当局間での協議によっても解決されなかった事案につき、第三者の決定に基づき解決する手続)を新たに導入。

5.税務当局間の相互協力のための規定の拡充(情報交換及び徴収共助)
国際的な脱税及び租税回避行為に更に効果的に対処するために、租税に関する情報交換規定の対象となる租税及び事案を拡大するとともに、両国間で租税債権の徴収を相互に援助する仕組み(徴収共助)を導入。

6.その他
上記の他に以下のような規定を設けています。
  (1)両国間で課税上の取扱いが異なる団体に関する規定
  (2)移転価格の対応的調整に関する規定
  (3)匿名組合契約に係る所得等に対する課税の取扱いについての規定


詳しくは下記参照先をご覧ください。

参照ホームページ[財務省]
http://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/international/press_release/20160930de.htm


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