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【商業登記】

「株主リスト」が登記申請の添付書面に!


  商業登記規則の一部が改正され、本年10月1日以降、登記すべき事項が株主総会決議を要する場合の登記申請に際しては、添付書面として株主総会議事録に加えて「株主リスト」が必要となります。これは、「株主リスト」を提供することにより、虚偽の登記申請がなされることを防止し、商業登記の真実性の担保を図るためのものです。

■商業登記規則等の一部改正の概要

◎株主リストを添付することの背景
現行の商業・法人登記は、書面審査のみで行われており、事実と異なる登記申請が行われ、それが登記されてしまうケースもあり、このような不実の登記を抑止する手段の一つとして改正されました。
しかし、株主リストも偽造することが可能なため、それをもって不実の登記を完全に防止することは困難であるとの指摘もされています。

※1:登記事項につき
・株主総会決議を省略する場合(会社法第319条第1項)
・総株主の同意が必要な場合にも株主リストの添付が必要
※2:登記事項につき、種類株主総会決議(決議の省略、全種類株主の同意)等を要する場合も同様
※3:株式会社のほかに特定目的会社、投資法人も社員等のリストの提出が必要(その他の法人は不要)

◎株主リストの添付が必要な登記
株主総会議事録を添付して申請する登記が対象となります。
役員の選任・解任、増資・減資、本店移転・商号変更・目的変更等の定款変更を伴う登記及び組織再編等、商業・法人登記申請において、株主総会議事録を添付する必要のある申請は大変多く存します。
登記申請が必要になった際に慌てることなく、普段から正確な株主名簿を整備しておくことが重要です。

◎株主リストとは
株主リストとは、株主名簿に類似したものでありますが、会社法が規定する株主名簿とは記載事項が異なることから、法務省では「株主リスト」と称して区別しています。
株主リストは商業登記規則第61条第3項の定めにより、次の事項が記載されている必要があります。

・株主の氏名又は名称及び住所
・株式数
・議決権数
・議決権割合
(株主全員の同意を要する場合は不要)

※注:種類株式発行会社は、種類毎の株式数も記載
※注:総株主(全ての種類株主)の同意を要するときは、全株主(全種類株主)のリスト
※株主リストに掲載する株主は、総株主である必要はなく、上位10人または、議決権の上位3分の2のいずれか少ない人数となります。



◎株主リストの作成例
議決権200個の甲株式会社で、上位3人の議決権の合計が、議決権の総数の3分の2を超えた場合、次のようなリストになります。

※株主リストに記載する株主は、当該株主総会で議決権を行使できる株主です。基準日を定めた場合には、基準日における株主リストを作成する必要があります。

◎株主リスト作成に際しての具体例
改正時の意見募集手続(パブリックコメント)において、法務省は次のような具体例を示しています。

・保有議決権数が10位である株主が複数いる場合
10位の株主が同順位で2人いる場合は、2人とも株主リストに記載する必要があります。仮に同順位10位の人の途中で3分の2に達したとしても、同順位の株主の全員を記載する必要があります。

・発行済株式100株の会社で1株保有の株主が100名いる場合
上記の例と同じ考え方により、100人全員の株主リストが必要になります。

・株式を上場している株式会社の場合
取り扱いに違いはなく、上位10名のみ提供すれば、それが議決権の3分の2に満たなくても問題ありません。なお、有価証券報告書では代用できず、別途株主リストの作成が必要です。

◎施行日
平成28年10月1日
※平成28年10月1日以前に開催した株主総会であっても、登記申請が10月1日以降となる登記申請については、株主リストの添付が必要となります。


詳しくは下記参照先をご覧ください。

参照ホームページ[法務省]
http://www.moj.go.jp/MINJI/minji06_00095.html


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